そごうソフトウェア研究所

SOA、開発プロセス、ITアーキテクチャなどについて書いています。Twitterやってます@rsogo

アジャイル開発プロセスへの様々な関係者からの期待値とプロジェクトスタート

半年ほど前に改善した開発プロセスを評価する。定量評価だけではなく、情報システム部門の戦略にあっているか?と題したエントリーを書きました。

とあるプロジェクトでどのような開発プロセスを採用するかを、このころ検討していました。

その後のプロジェクト運営と、周りの評価を何回かに分けて書いていきたいと思います。

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事前の関係者の開発プロセスへの期待値


  • プロジェクト全体のコストを抑えたい

  • 短期間での大きなキャッシュアウトを避けたい

  • 外部に丸投げではなく、自社グループの社員を主体(少なくともPM層と技術リーダ層)とした体制

  • 保守局面で必要な情報はドキュメントとして整備されてなくてはならない


これらのいくつかは業務や既存の運用を理解している自社グループの社員+技術スペシャリストから構成される比較的小さなチームの元、繰り返し型の開発プロセスを採用することで達成できるのではないかという方向に決まりました。

プロジェクトのスタート

そして、1ヶ月を1つの単位とするイテレーションを最小し、プロジェクトをスタートさせました。
1ヶ月の根拠は、チームはウォーターフォール型のプロジェクトしか経験がなく、2週を単位とすることで混乱が起こるのを避けたかったというのが大きいです。
結果としてこの1ヶ月という期間の設定は、このチームでは成功だった思います。ちょうど良く設計、実装、テスト、振り返りがまわりました。


かなり大きなシステムだったので、1ヶ月単位でもかなりの回数の反復が行われ、チームの知識や、技術の学習効果も期待できました。


別のプロジェクトでは1週間ごとの顧客レビューを目標にイテレーションしています。この別のプロジェクトでは設計書はかなり軽量で、チケットや、打ち合わせで仕様を都度詰めながら、テスト後に修正しながら進めていましたので、作るシステム、チームの文化に強く依存するなぁと感じています。